私のニューヨーク生活

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アメリカで働くのはどんなふうか知りたい人へ~ニューヨークで働いて15年私の経験

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 海外に興味があって、日本を飛出して仕事をしてみたい人は、言葉の事や、日本人として実際海外で働くのがどんなふうなのか知りたいですよね。そこでニューヨークで仕事をして15年の私の経験をお伝えします。

1、私の経験

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ニューヨークには日系企業がたくさんあります。私はアメリカで学位を取った経験があったので英語はそれなりに自信がありましたが、日本と接点を持っていたかった事、日本語ができるという利点を生かしたかった事や、英語オンリーで仕事をするのは最初ちょっと自信がなかったので、日系の仕事紹介業者で派遣の仕事を見つけ、日系企業のオフィスで働くこととなりました。

面接の時面接官は日本人だったので日本語での面接でしたが、「英語は大丈夫ですね?」と何度も念を押されたのを覚えています。

実際にオフィスに行ってみると、全員で25名くらいの小さな所で、オフィスのマネージャーはほとんどが直接日本から派遣されて来ている日本人、同僚は半数が現地の日本語は話さないアメリカ人やその他非日本人でした。

私が一緒に仕事をすることになったのはニューヨーク出身のアメリカ人女性で、彼女はもうそこで10年位働いていたので大先輩といった感じで色々教えてもらいました。

彼女とはもちろんすべて英語でしたが、この日系企業での経験が長い彼女は日本人のアクセントや話す癖なんかを良く心得ていて、私がうまく説明できないことがあっても結構理解してくれました。

仕事自体は単純だったので、英語の書類を見て手続きをしていく作業もありましたが、特定の英語の単語や言い回しを覚えてしまえば簡単でした。

 2社目

派遣期間が満了して、次は正社員で同じ業種の会社に転職し、2年働きました。そこは日系の大きな企業で、ちゃんと人事課があり、日系でありながら人事は全員非日本人で、人事面接は全て英語で行われました。

何とか採用となり、実際に働く事となった部署は12人のうち11人が30代~40代後半の日本人で、お客さんもほとんどが日本人だったので、ニューヨークにいながらまるで日本で仕事をしている感じでした。

ただ何か問題が起きたりして、内部の他の部署と連絡を取る時は全部英語だったので、そこそこ英語に慣れていないと難しい感じでした。

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次に決まったのはやはり日系の今務める会社です。会社内には日本から派遣されて来ている人たちも結構いて、部署によってはほとんどが日本人という所もありますが、全体で言うと日本人は少数派に入る感じです。私の部署も一緒に働いているのは、ほとんどが現地スタッフで日本語を話さない同僚です。なので、仕事や会議、その他の集まり、たまにあるプレゼンテーションや日常会話は当然英語です。

私が担当していたプロジェクトが他の部署に移動することになり、引継をしたのがアメリカ人だったので、全て彼らにわかるように説明しなければなりませんでした。うまく引継いでくれた時は内心ほっとしました。

 働く会社やオフィスによって雰囲気や、人種の構成等が全く違いますが、私の感じでは、規模の小さい日系オフィスでも、最近は多くの企業が日本人だけでなく現地のアメリカ人等も採用しているので使える英語は必須です。

 

2、アメリカ人(現地の人)と働くのはどんな感じ?

 私が今まで一緒に働いた同僚はほとんどが礼儀正しく優しくて、仕事をしやすい人たちで、恵まれているなと思いますが、過去に癖のある人がデスクが隣り合わせになり、つらい経験をした事もあります。

私が非常に忙しかった時に彼女が横からどうでもいい質問をしてくるので、一度だけつっけんどんに返事をしたら、たちまち機嫌が悪くなり、私の悪口を言いふらされる経験をしました。幸いその他には悪意のある人はいなかったので乗り越えられましたが、彼女がその後私以外の人ともめて、他の部署に異動するまで、話しかける時はいつも超気を使い、ものすごくストレスを感じていました。

日本人にも癖のある人いますよね。私は日本で働いた経験上、人に気を遣わせたり嫌な思いをさせるような癖のある人のいる割合は、日本の方が断然多いと思いますので、私にとってはニューヨークの方が人という意味では働きやすいです。でもこちらでも私の経験のように嫌な人とか全くいないわけではないので注意が必要です。

日本人でもそうですが、人はみんな個性があって、仕事を一緒にし始めるとその人がわかってきて、どういう言い方、対応をすれば理解できるようになりますよね。一人一人接する人によってベストな対応ができれば◎です。

私の流儀ですが、アメリカのオフィスでは、いつも明るくにこにこ、誰でも目が合ったらニッコリして Hi!  と言いましょう。(Hi!の後その人のファーストネームを言うともっといいです。)又、誰にでも親切にして、誰かに仕事を頼まれたらすぐにやる。She is nice!(彼女はいい人ね!)と思わせられたらそれは何より自分を守る盾となります。

 

3、日本と違うところ

仕事について

日本で数年仕事をした経験があってニューヨークで仕事を始めると持つ感想が、「ずいぶんおおざっぱだな」です。日本では細かいところまで目を通して書類に少しでも不備がないかとか、金額に間違いがあると少額でも間違いがわかるまで時間をかけて探しますが、こちらでは間違っていても大した間違いでなければ訂正しなかったり、金額も小さい金額ならわざわざ時間をかけて探そうとはしません。逆に小さな金額なのに大事な時間をかける事のほうが間違っているという感覚です。

日本はそういう点ではきちんとしていて、小さいことにこだわることは事務手続きの能力向上には欠かせないと思います。でもこちらで仕事をするようになって、確かに例えば100円以下の誤差を部署全体が7時とか8時まで残業して探すのはやりすぎではないかと感じるようになりました。

100円の誤差を探すのに例えば5人の人が2時間残って探すとすると、一人時給2千円とすると2万円にもなります。残業が支払われない奉仕残業だとしても個人の大切な時間は費やされてしまうわけで、誤差が10万円とかなら話は別ですが、小さいことにこだわりすぎるのも良くないのかもしれません。

 

先輩後輩の関係について

日本では先にいた人が先輩、後から入った人が後輩で、先輩は理由もなく結構偉そうにしている人が多いですが、ニューヨークでは上司でない限り先輩後輩関係はありません。仕事を教えてあげないといけないかもしれませんが、先に入ったからと言って偉そうにふるまうと嫌われるのでやめましょう。

 挨拶について

日本では朝は「おはようございます」、帰るときは「お先に失礼します」ときちんと挨拶することが良いとされていますが、ニューヨークでは朝出社して誰にも何も言わないでしら~っと黙って席について仕事を始める人が少なくないです。帰るときも自分が終わったらさっさとまた何も言わないでしら~っと帰る人が結構います。

日本式の挨拶に慣れていた私はなんか変な感じがしましたが、こちらからGood morning! というと向こうからもGood morning!が返ってくるので別に嫌なムードで仕事に来たとかそういうわけでもなさそうなので気にしないことにしました。

でもアメリカ人でもきちんと向こうから挨拶してくれる人もいます。やっぱり個人的には気持ちよく誰にでも挨拶する、される方がいいですね。

  

朝食

私は朝食は家で食べて出勤するのですが、ニューヨークでは通勤途中にコーヒーとパンを買って、それをオフィスに持ち込んで、仕事をしながら食べる人がとても多いです。

ダンキンドーナツという店のコーヒーは人気がありますが、朝から結構並んでます。道沿いにはコーヒーと菓子パンや、朝食用にオムレツやチーズを挟んだサンドイッチを作ってくれたりする屋台があちらこちらにあって、みんなそういう所によって買ってくるのです。

朝オフィスについて、スニーカーからヒールに履き替え、コンピューターを起動して仕事の用意ができたところでさあ朝ご飯、といった感じで食べ始めます。

日本ではデスクではあまりものを食べないですよね。

 

昼食について

マンハッタンで昼食を買うと値段が高いので、昼食は夕食の残り物を持ってくる人が結構います。朝オフィスに着いたら休憩室にある冷蔵庫に持ってきた食べ物を入れておいて、昼になるとレンジで温めて食べるのです。お弁当を持っていく日本と似てますね。

後、オフィスの外に色んな屋台のトラックが来て、店で買うよりも若干安く10~12ドル以下でランチが買えます。昔からあるホットドック、中東系の黄色いライスの上にチキンののったハラル料理はもちろん、最近は種類も豊富で、最近見たのはイタリアのシシリア料理、ポーランド、ギリシャ、フランス、韓国、カリビアン、メキシコ、インド料理などで本当に多様になりました。人気の店には行列ができます。食べるのが好きな人には楽しいです。

外で買ってオフィスに持ち帰り、休憩室やデスクで食べる人もいます。においのきついカレーなどの食べ物はほかの人から嫌がられるので、デスクでは食べない方がいいです。

 

飲み会について

私が日本で働いていた頃、やれ歓迎会、忘年会、新年会、お花見等仕事の後に社員全員参加で飲みに行くことがしょっちゅうありましたが、こちらでは部署みんなで仕事の後に飲みに行ったりする事ははまずありません。

あえて言うと会社が主催する年一回のクリスマスパーティーぐらいでしょうか。それも参加は各自自由。一緒に行く人も自由。いつ行っても帰ってもいい。そんな感じです。

一緒に仕事をしていた人の転職が決まり、じゃあ最後に食事でも、ということになる時も結構ありますが、行くのはランチが主流です。

自分の家庭をもっていない20~30代の人たちは仲良しどうしで近くのバーなんかに仕事帰りに飲みに行くこともあるようですが、家庭を持っている人たちは5時以降はプライベートタイムという考えで家族と過ごしたい人が多いのが理由だと思います。

 

残業

残業は繁忙日や部署にもよりますが、私のオフィスでは5時ちょうどに帰宅する人は結構いて、少なくても5時半までには帰宅する人がほとんどです。6時以降残っている人もいますが、6時までいたらかなり遅くまで働くんだなーという感じで見られます。管理職からも5時ごろに帰ることを推奨されています。

最近転職をしたばかりの知り合いと話をする機会があったのですが、彼女の新しいオフィスでは全員5時に帰るというのが決まりで、翌日できることは翌日することになっていると言っていました。実際に皆5時過ぎには帰宅するそうです。

日本では当たり前のように残業をする会社が多いですが、こちらでは残業は推奨しない企業やオフィスが多いと思います。

 

 以上、ニューヨークで仕事をする事に関する私の経験と日本との違いを記してみました。海外で仕事をすることに興味がある人の少しでも参考になったら、この上ない喜びです。

 読んでいただき、有難うございました。

 

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